「お母ちゃん」(ギャグ)

A・・・・(息子)

B・・・・(母)

(場面設定)

息子と母のやりとり。


息子×母親

A「お母さん」

B「あんたが『母ちゃん』以外の呼び方をするときは、大抵ろくでもないことだから返事をしたくはないけど、なに?」

A「おこづかいの前借りをいただけませんか?」

B「却下」

A「待って。これにはわけがあるんだよ」

B「先に金額を聞こうか」

A「六千円です」

B「ほう。三ヶ月分を前借りしようだなんて、大した度胸ね。男は度胸、いい息子に育ってくれてお母さん嬉しいよ」

A「お母さん」

B「しかし母は最強。またひとつ賢くなったわね」

A「お母さん」

B「お父さんだって、毎日のビールが発泡酒になりました。お前はまだお酒のことはわからないだろうけど、毎日のビールが発泡酒になる、それは戦場に行く兵士が昨日まではライフルを持たされていたのに、今日から水鉄砲ですと言われているようなものなんだよ」

A「ちょっとわからない」

B「馬鹿な息子。そこは黙って笑っていればいいものを」

A「ははは」

B「時すでに遅し。気づいたら水鉄砲片手に戦場にいましたなんてなってからじゃ遅いんだからね」

A「そのシチュエーションは多分ないから大丈夫だよ」

B「お母さんいつも言ってるでしょ。やられる前にやれ。先手必勝。学校の宿題だって、スポーツの試合だって、結婚のプロポーズだって先にやったもん勝ちなんだからね」

A「おこづかい交渉は先手を打ったと思うんですが」

B「相手の実力を見てから勝負を挑むこともまた大事。お母さんだって勝てると思ったからお父さんにプロポーズしたのよ

A「それ父ちゃんが聞いたら泣くね」

狙い

母は強い。力関係やギャグ要素を示すことができる台本です。

やり方など

・息子は一ヶ月ぶりに口を利く。普段は反抗期

・息子はデートのためにお金が欲しいが、彼女の存在は母には示していない

・母は上記の事情を知っている

・母は経済的に困窮しており、三千円を拠出する余裕もない

・本当は血のつながった親子ではない。一方、あるいは両方がそれを知っている

 


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