「ツッコミ系主人公」(ギャグ)

 

(場面設定)

周りの濃すぎるキャラに対して振り回される系主人公


同居が決まった

「そんな、親父。急に今日から一緒に暮らすって言われてもさすがにマズいんじゃないか? ……おいおい、マジかよマジかよ。キター! 花の高校生活、入学から早一ヶ月これといったイベント皆無で諦めかけてたけど、謎の美少女と一つ屋根の下同居展開、これは勝ち確、もらいましたわ。……まあ、アンタも突然言われて困ってるかと思うけどよろしく? え? 痛い痛い痛い、親父! なんかこの子、めっちゃ握力強いんですけど?!」

狙い

①男子高校生の精一杯の見栄(建前) ②正直な内心 ③少女に対する紳士ぶりよう、を見せる台本。サンプルボイスとして様々な演じ分けと、コメディリリーフのようなキャラを見せる機能を持たせている。落ちとして、あれ? この美少女どっかおかしい?(怪力設定や実は男など)もあるため、お好みで設定を練ってみてもよいかと。


オカン系男子

「こら! 家に帰ってきたらまず手洗いうがい! 廊下を走るな! ん? ああ、ご飯ならもうすぐできるから。あ、こら! つまみ食いはやめろ! 靴下! 誰だこんなところに脱ぎ捨てたやつは! ん? お風呂はまだ沸いてないぞ。おいいい! 洗濯物の山を崩すな! なんだ? あ、ああ。おしっこ我慢してたんだな。今度からは俺に聞かなくても、トイレに行っていいからな」

狙い

大家族のわちゃわちゃとした感じ。台本としては、おしっこを我慢している大人しい子が真横にいるのだが、他の子にかまけた結果、粗相をされるというもの。距離感の演じ分けや、多数⇔個体、怒り⇔優しさ、といった演じ分けを見せることのできる台本。


長尺のツッコミ

「いやいやおかしいでしょ。百歩譲って、まだ余裕のあるときならいいよ? でも、回復アイテムも尽きて、マジックパワーもゼロ。この回復不可能の状態でなんで試し切りとかするかなあ? しかも俺の腕で。見て? ほら、すごい血が出てるよ。めっちゃ元気じゃーん、じゃなくてね? いやすごい喋ってるけど、今めっちゃしんどいからね。もう喋ってないと意識を保てないからこうしてるだけだから、お願いします早く止血してください」 

狙い

ツッコミの終わり。つまりは止血だけでも、という点との切り替えを行ってもよいし、そのまま駆け抜けてもよい。途中の「めっちゃ元気じゃーん」というのは切りつけた側の台詞。被害者側との温度差がある。また、このツッコミを行っている間は負傷状態ではあるが、台本上、聴衆へそれがわかるのは中盤であるため、情報の出し方(情報量)の調節についても考えたいところ。


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