「へっへー、一日限定5食。特製カツサンド。まさか買えるなんてな。せっかくだし珈琲も淹れるか。ん? あっおい! それ俺のだぞ! おい、返せよ! あー、食いやがったこいつ。これがどれだけレアもんかわかってんのか? お前。許さないからな。買ってこい、今すぐ」
喜び→怒りへの感情のスイッチがあるため、落差をつけやすい台本。途中で悲しみの感情を入れることもできるし、距離感の表現も可能。カツサンドを何かしらスイーツ(例:自家製モンブラン 等)に置き換えれば、スイーツ男子のキャラにもなる。今回はカツサンドなので、運動部など活動的なキャラクターとなっている。
「なあ、それ返してやってくんね? 俺のダチがさ、すげー大事にしてるもんなんだわ。お前らにとっちゃただのゴミにしか見えないかもしんねーけどさ、めっちゃ大事なもんなわけ。あれ? 聞こえなかったかな? それ、返せっつってんの。だからさ。その汚ねえ手で触るんじゃねえ、って言ってんだよ。返しやがれ」
徐々に怒りのボルテージを溜めていく台本。言い回しのほうに荒さと丁寧さを交えて配置しているため、どちらをどれだけ採用するかによって度合いの調整がしやすいようにしている。また、「めっちゃ」など促音(「っ」)や疑問符(?)を多様しているため、意気も溜めやすいようにしている。その分「溜め」や「爆発」などが連続・連発しないようには注意したい。
「そうですか、あなたがたはまたしても僕から奪おうというのですね。(ため息)、何度やっても無駄ですよ。もうお互いやめませんか? 僕も面倒なんですよね。まあ、そちらが僕の言い分を聞かないことはもうわかっています。いいです。僕もいつも通りやらせてもらうだけです。それじゃあ、返してもらいますよ。僕らの音楽を」
静かに怒りましょう。どこまで怒りを滲ませるかという点に焦点を置きました。音楽の部分は別のものに置き換えてもよい。
「おい! てめぇ! 妹に手ぇ出したらわかってんだろうな! おいやめろ! うぜえんだよ! コレ外しやがれ! ミサキ! ミサキ! 大丈夫だ、兄ちゃんがすぐに、おいだから触るなっつてんだろうが。てめえら全員ぶちのめしてやる。いいから離しやがれってんだよ、糞が!」
感情(大)。ストレス発散にどうぞ。ボイスサンプルにすることを考慮して「ぶち殺す」ではなく「ぶちのめす」になっていますが、殺したいくらい感情が籠もったら、自然と殺してしまうのも仕方がありませんね。シチュエーションとして「縛られている」という前提があるため、動きを出しやすくしている。また、途中で妹への語りかけを挟んでいるので「怒りを隠す」という落差を演じる必要がある。