「おばさん、こんにちは。今日のおすすめありますか。え、白菜? うわ、安い。うーん、一応弟のリクエストはカレーなんだけどなー。白菜、お鍋も捨てがたい。でももう白ご飯たくさん炊いちゃったし。そうなんですよ、聞いてくださいよ。成長期かなんだか知らないけど、平気で三合たいらげるんですよ? 決めた! 今日はお鍋! 白ご飯はお雑炊にすればいいわ」
「家庭的」「親密さ」がキーワードのキャラクター。しかしながら、自分の欲望には弱い。最後の台詞でキャラクター性や感情の調整が利くようにしている。
「どうしよう。完全に予算オーバー。でも見つけてしまったしな。こっちのほうが絶対アイツに似合うからなあ。でも予算が。うーん、よし決めた! って、あれ? あのすいません、それ私が買おうとしてたんですけど。いえ、初めから買おうとしてました! こちらに譲っていただけませんか?」
一瞬だけ迷って人間臭さを出してもよい。毅然と高い買い物をする姿を見せてもよい。「男らしさ」や「思いやり」を見せる台本。
「ふふふ、まさかあのプレミアグッズがネットオークションに出品されているなんて。これは百年に一度あるかないかの奇跡。いやまあ100年後には私も死んでるけど。勝負はオークション終了の15分。なんとか、金額釣り上げのギリギリのラインを攻めて他の奴らの心をへし折って……ってええ! 百万円! うそでしょ、この入札した人頭のねじぶっ飛んでんの? じゃあ、私もぶっ飛んでやろうじゃないか。101万円!」
ちょっと変なキャラに向けた台本。決断をするまではよいが、結局一万円だけ上乗せしているところでコミカルさを演出している。三枚目のキャラのボイスサンプルに使い勝手のよいものになる。
「ふうん、じゃあこの棚のそっちからこっちまで一通りいただこうかしら。ああ、そっちはいらないわ。手頃な価格のものは他のみなさんに残しておかないと、あなたがたも商売にならないのではなくて? 買ったものは後ほど使いの者に取りに来させるわ。それではまた明後日来るわ。商品の補充、頑張りなさいね」