「そこの人。もしかして、……やっぱりそうだわ。ジェシー。ジェシーじゃない? 私よ、メリッサ。嘘でしょ、信じられない。ニューヨークに来てたの? 変わったね、って、あなたのほうが変わったわよ。一瞬誰だかわからなかった。ううん、良い意味。会えるなんて思ってなかったから、まだ夢みたい。とりあえず、再会を祝してハグしない?」
直接的に喜びの感情をそのまま台詞にのせた、ザ・スタンダード。照れたりしても、終始ハイテンションでも。やりようはいくらでも。「嘘でしょ、信じられない」でさらに加速するか、減退するかで緩急をつけれるようにした。
「あははは、こんなことってある? 差出人不明の手紙が届いたときはなんなのと思ったけれど、いいえ、確かにあなたの字だったけれど、まさかこんな素敵な招待状だったなんて。てっきり2年前の事件で、でも、私の目に映っているのは本当にあなただし……。ああ、もっとよく顔を見せて。あなただわ。おかえりなさい」
「喜びと驚きの狭間をどう揺れ動くか」をテーマにして作成した。どちらにどれだけ感情を揺らすかで色を出す。ひとつ上の台本と違って直接的な表現を台詞にのせていないので、どのように喜びを差し込むかも腕の見せ所。近寄る、という動きも入れたい、
「いらっしゃいませ。……って、驚いた。卒業式ぶりじゃない? 元気してた? まあ、すっかり男前になって。私? 見ての通り、ここでバイト中。注文は、カフェラテのLサイズね。相変わらず甘いの好きなんだ。私今日五時までなんだけど、今晩空いてる? せっかくだし、ご飯行こうよ。奢るよ。六時に駅前ね! 私待ってるから!」
ニマニマする感じの喜び。この場限りで終わりたくないという明確な目的がキャラにはある。一方的に仕切るという行動力のあるキャラである。ただし勤務中なので、他のお客様がいるか、いないかでも演技が変わるだろう。必死感や滑稽さを出してコミックリリーフとしての役割を意識してみてもよい。動きの入れ方として、カップにマジックで絵を描く等を入れても良い。(このキャラなら電話番号を書きそうではあるが)
「きゃああああああああああああああ、生(なま)! 実物?! 嘘嘘嘘嘘、夢?! これは夢!? いいえ現実! ほっぺたビンタしても覚めない! てか、夢だとしても醒めるな勿体ない! ぜーはー、ぜーはー、興奮したら、息が……、あー、でも推しの吐いた二酸化炭素おいしい。はは、(唾飲んで)覚えていないかもですが、2週間前の握手会でお会いさせていただきました者です」
ストレス発散にどうぞ。シチュエーションとしては推し(アイドルや芸能人など)と、不意に出会ったところ。嘘と夢(2音)の繰り返しでリズムを作りやすくした。最後の台詞で泣くなり、取り繕う(かっこつける)なり、握手を求める(強要)するなり、自分なりのオチをつけてください。