「はははは、遅い遅い遅い。てめえら全員ノロマかぁ? そんなんじゃ、百年掛かってもオレサマには追いつけねえぜ? 風! 俺は今風! むしろ風こそが俺! オレサマは誰にも止められねえ! オラ、ノロマども、ぼさっと止まってんじゃねえ、俺に道を空けやがれ」
一息に駆け抜ける台本。感嘆符を複数配置、体言止めを多用しているため、リズム感をどう取るかがポイントとなる
「ふぅ、燃料は残りわずか、エンジン部分にエラーメッセージ有り。ごめんねお腹空いたよね。でももうちょっとの辛抱、もうちょっとだから。家(ウチ)に帰ったら、新しい磨き油でピッカピカに磨いてあげるからね。だからもうちょっとだけ耐えて。大丈夫、大丈夫よ。お家に帰れるからね、私達なら大丈夫。うん、ありがとう。絶対に帰ろうね」
機械は返事しないが、最後の最後で会話をしているという点でキャラクター性を立てた台本。愛情と奇特さをうまく共存させたい。
「ゴールまで前方残り150メートル。あと少し、あと少しなんだ。ずっと欲しかったトコまで、もう少し、もう少しなんだよ。クソっ! 動け! 動けよォ! ここまで来て止まってなんかいられるかよォ! なんのために走り続けてきたんだ? これで最後だ! だから、動けってんだよ、馬鹿野郎!」
激情→無念・失意というデクレッシェンド(>)型の台本。感情の振れ幅を見せるボイスサンプルにどうぞ。
「へいへいへい、優雅なモンですねえ。お前ら道の上でお茶会でもしてんのか? マシンにはお茶じゃなくてオイルを飲ませないと動きませんよお? あれ? 知ってた? ああ、ちゃんとオイル入れててそれか。そうですかそうですか。おっと、足が滑ってアクセルに。あー? ごめーん、遅すぎてなんて言ってるか聞こえなーい。それじゃお先に」
嫌味たらしいキャラの台本。途中で距離感が離れるので、距離感の演技も必要になる。アクセルを踏んだことによる急加速に対する動きやリアクションも入れることができれば、グッド。